翠嶺クラフティング

個人作家、上住断靱の活動記録

左目の出血

先週末から左目が出血して真っ赤になっていた。今は落ち着いてきて、イイ言い方をすると「控えめなオッドアイ」になっている。
花粉症で目をこすりすぎたのだろうか。
ところが、だ。
この目を誰にも指摘されていない。
最早、この目の症状は気のせいか幻覚なのではないかと思えてきた。確かに眼鏡をかけて、離れていると、「黒目が大きいな」ぐらいな感じにも見える。
それとも、誰も私の目なぞ見ていないのだろうか。
気遣って言わないでいてくれているのか。
眉間の傷には数人に気がつかれたのに、とても不思議だ。
取り敢えず、これ以上酷くならないように花粉症で目が痒くても、必死で堪えている。

第一回 文学フリマ広島 報告

23日の夕方に広島入りし、24日の第一回文学フリマ広島に参加してきた。今回の大坂文庫出店はなし。スタッフとして一日会場で働いていた。
23日は出た時間も遅かったため、観光をしていない。計画していた車の旅も人が揃わなかったために断念した。来年は妻を連れてドライブしたいなと思っている。
蓋を開ければ当日スタッフは十分な数で「出店しても良かったかな」とちょっと思った。
前日、21時で飲み会を切り上げたものの、読書を始めてしまい、結局布団に入ったのは1時だった。
幸い恒例の悪夢を見ることはなく、4時に目覚めた。
朝の広島市内を見下ろしながら、支度をして6時までぐだぐだする。歩くと30分ぐらいかかる距離だが、なぜか路面電車に乗る気がしなくて結局歩いて行くことにした。ホテルのモーニングは思っていたよりちゃんとしたバイキングで、昨日多く見かけた外国人はまだ夢の中らしかった。
到着すれば今日は五月人形の販売と国家試験もあるらしく、各所事務局スタッフが集まった気楽な四人組を受験生だと思って話しかけてくる丁寧な係員さんまでいた。
そうこうしているうちに人が集まって、鍵が開いた瞬間に会場へ入る。いよいよ始まったのだ。
会場は広めだけれど、私の声が通るぐらいだった。
設営も早くに終わり、出店者入場も早くに開始した。
そして、広島代表の挨拶が終わって、開場となった後の私は、立ちっぱなしだったせいかばてた。
本部で少し休憩すると、巡回がてらに何冊か購入した。もっと買いたかったが、給料日前で懐が寒かったのだ。
会も無事に終わり、様々な反省点があるだろうけれど、ここに書くべきものでもないので割愛する。
面白い話も多々あるのだが、あと十年以上しなければ書けないようなことがほとんどだ。淡々としたけれど、楽しんできたことは間違いない。
毎回、スタッフ仕事をすると温泉に行きたくなる。体が痛くなるからだ。
関西組で一緒に帰ったために、予定通り広島を出た。
「明日は仕事か……」嘆息しながら大阪に帰った。

明日は第一回文学フリマ広島

明日は天皇陛下在位三十年記念式典が東京で行われ、国旗の掲揚をするところも多い。そうした祝いムードの中、第一回文学フリマ広島が開催となる。何かパワーがあるような気がしなくもない。
広島については、祖父がかつてこの地にいたということもあり、開催が決まった時点から応援することを決めていた。
物心ついた時に、結婚の足かせになるかもしれないと言われたのは今でも覚えている。被爆者三世にあたるが、祖父は症状が出なかったために手帳をとらず、今日まで父と共に自覚をあまり感じていない。
しかし、祖父がかつて一度だけ語ったことは心に残っており、これから広島で毎年文学フリマがあるならば、応援がてらに祖父の足跡を追おうと思っている。
ともあれ、明日は楽しいイベントだ。
私としては十六年ぶりとなるこの地に縁ができたことも嬉しくあり、存分に味わってくるつもりである。

迷惑電話

個人情報が売られているらしく、定期的に迷惑電話がくる。大体、売った人間は想像がつく。小銭のために付き合いの浅い人に迷惑をかけるとは、付き合いが深くなるまで信用しなかった私の目に自信をもたせてくれる存在だ。
登録していない番号からの着信は出ないので、大抵は何かで一息ついた折に携帯を見れば、不在着信の通知が出ている。
今は検索するとその番号についてコメントが入ったサイトも見ることができるから便利だ。
大体は不動産の投資しませんかという営業電話だ。
たまに出てしまうと、大抵は下手くそな営業だ。勝手に電話をかけておきながら、「~のお洒落な町にある会社でして」とか私に関係のない話を続ける。
昔より遠慮がなくなった私は「何が言いたいんですか?会社がどこにあろうと、私には関係ないんで巻きでお願いします」ということにしている。そこで、電話を切れば二度とかかってくることはない。
しかし、今日かかってきたのは特殊だった。
残念ながら出ることは出来なかったが、検索して見ると、「仮想通貨で云々」「あなた怪しいサイト見ましたね云々」と言ってくるらしい。本人はオツムが悪いとまで評されていた。
集中して電話をかけまくったようで、「現在、検索数が増えています」とまで書いてあった。
どんな内容だったのだろうか。
もし、出ていたら電話をかけるその御仁を主人公に掌編が一つ書けたかもしれない。
もう内容を知ってしまったから、折り返し電話をすることはない。今回のことでしょっぴかれなければ、電話をかけた主はまたどこかのタイミングで同じことをするだろう。

猫の鳴き声

奇妙なことが起きた。ふとした時に猫の鳴き声が聞こえるのだ。聞き間違えもある。マンションの各部屋で扉が開閉すると変な音がなるからだ。因みに今住んでいるマンションは魚ですら飼うこと禁止の厳しいマンションだ。寝ている時にも聞こえて何度か目を覚ましたこともある。
「あ、猫の鳴き声だ」「……と思ったら違った」で済めばいいのだが、今日ははっきりと聞こえた。
思わず身が固まった。
丁度、豚の角煮が出来上がって、火を落とした時に聞こえた。鍋からしたのかと思ったが違う。それは、はっきりと目の前で鳴いた。
周囲を見渡すもそんな影はなく。換気扇にも何もいない。焦った自分に「考えろ……考えろ」と命じる。
しかし、思いつくこともなく、どっか病気になったかなと気持ち悪いまま過ごしていた。
その理由がブログを書こうとした時に判明した。何を書こうかと思った時に、また猫の鳴き声が聞こえたのである。それも私の顔面から。そう、私が鼻からため息のようなものをふいた時に、鼻の内部の事情から、猫の鳴き声のような音が出たのだ。
豚の角煮を見るために、私は変な息の吸い込みかたをした。それが鼻から出た時に猫は生まれたのだ。怪異の正体は自分の鼻であった。つまり、起こされたのも自分の鼻のせいなのだ。
どうしてこうなったのか。
先週、顔面が血だらけになるほど派手に転んだ。その時、鼻になんらかの事情があって、猫が生まれたのだ。深く吸って、鼻から息を長く出さなければ鳴き声はしない。
それに、自分にしか聞こえないから、自分だけに分かる鳴き声である。これが一生なのか今だけなのか、鼻の猫のみが知っている。

バレンタインデー

会社ではバレンタインデーが基本、禁止されている。
それは違う部署でのやり取りが不毛な業務を増加させるからだ。それを今日はよく理解した。それを処理するところにいた。正直、鬱陶しいことこの上ない。普段は書類を処理するだけで済むところを様々な形をした箱を詰めさせられる。禁止された理由がよくわかった。
辟易しながら帰ったが、妻から貰うと全てが吹っ飛んだ。
ホワイトデーは期待してるよと言われたから、今から色々考えている。プレッシャーよりも、どうしようかと悩むほどだ。つい先日怒らせたばかりだけれど、見たいのは喜ぶ顔だ。
一ヶ月後に限らず、あれこれ考えている。それがライフワークになっている。
子供ができたら180度変わると言われているその時まで、妻優先だ。その先もそうだけれど、同率一位でもう一人増えていると考えている。
職場のネガティブな、とことんネガティブな環境を過ごすと、帰宅してからは楽しいことしかしたくない。

○を減らす

体質が変わったようで、酒のうけつけなさが強くなった。先日も手ひどい目にあって体のあちこちが痛い上に、膝から下の筋肉がダメージを負ってしまったようで歩くのに少し気合いがいる。このままだと体がすっかり駄目になりそうなので、すぱっと減らすことにした。ついこの間に買ったり、頂いたりした物はノシ付けて人にあげることにしようと思っている。開けてしまった瓶が最後の一つだ。
なんとなく寂しい気もするが、毎晩の晩酌代が浮くことを思えばいいことだろう。健康にもいいし。飲みに行きはするが、二杯までであとはソフトドリンクになる。
いいことのようでため息しか出ない。