翠嶺クラフティング

個人作家、上住断靱の活動記録

味噌汁すら満足に作れぬ中で

今日はあなご丼を作る約束をしていたからアナゴを買いに行った。本当は昨日に作る約束をしていたのだが、他の考え事をしていて忘れてしまった。今日は同じ失敗はできないとフラフラと歩く老婆をかきわけかきわけ、タイムセールのアナゴを買った。
焼いてあるアナゴを買ったのだが、もうタレもついていた。
これでは切ってチンするだけだ。作るもへったくれもない。しかし、よく見なかった私が悪いのだ。急いては事をし損じるとはよく言ったものだ。
帰宅すると、妻はもう炊飯器のスイッチを押していた。
アナゴは切ってチンするだけだと話すと、味噌汁を作ることを提案してくれた。
ググったがいまいちよく分からない。うちの味噌汁は出汁が入っていないが、検索して見ていたのは出汁入りのやつだ。妻にツッコミを入れられながら、味見を繰り返し、どうにか味噌汁を作った。
カットわかめを入れる時、やけに緊張する。
昔、何かのマンガで読んだ増えるわかめの恐怖が頭を過ぎるからだ。
試しに指で二掴み分を入れてみたが、それで丁度良かった。
「写真、撮らないの?」
と聞かれたが今日はあなご丼を作るつもりだった。しかし、切ってチンだ。味噌汁は作ったものの、メインではない。
味噌汁はまた、材料を買って狙った味噌汁を作った時に写真を撮る。

本について「表紙買いしたくなる表紙となんだろう」と考えることがあり、考えは巡って、味噌汁を満足に作れぬ私がイベント運営をうんとこやっていることまで至って笑った。考えるより手を動かすことであり、上を見て落ち込んでいる場合ではない。

夏風邪

夏風邪をひいてしまった。
夏に体調が悪くなるなど久しぶりのことで、自分のことながら驚いた。
妻からは水分をきちんと摂らないから(ビールばっか飲んでいるから)と一言あり、最近、お茶も作っていなかったことを反省している。
今回は鼻風邪で仕事でもプライベートでも下を向くことが多い私には辛い。
花粉症の時に買っておいた鼻水を止める薬が大活躍して、辛うじて作業を進めている。具合によっては起きていられないこともあるので、さっさと治して集中したいものだ。

唇が腫れた日

どうも唇を強く噛んでしまったらしい。
歯医者で麻酔を打たれ、よく痺れているなと思っていたが、その後の夕飯で誤って噛んでしまい、唇が腫れたのだと思われる。
結果。右下の半分だけ腫れているという不格好な状態になってしまったため、一日マスクを着けていた。この酷暑の中、マスクを着けるのは中々に拷問であった。しかし、外すとかなりみっともない状態であるから、ひたすら汗をかきつつ我慢した。
帰宅してからは腫れも治まり始め、「あわや一生この唇か」という不安から解放となる。が、明日の仕事にもう一点不安があった。
いかれている役員にからまれそうな案件がある。
しかも、普通の仕事ではない。聞けば誰もがいかれていると思うであろう。法に背くような仕事ではないが、この上なく滅茶苦茶な要求なのだ。どんなクレーマーよりも質が悪いのである。私が離職した暁には、その内容を脚色しながらも短編にして世に出そう。
心に決めていることがあるから、どうでもいいと思いつつも、やることはやらなければいけない。私自身のためにも早く辞表が出せるよう、行動せねばと改めて思った日でもあった。

【感想】七月は皇帝の月 ーDie Nordlandreiseー

この本を買ったのは、Webカタログにて北欧の話であるとあったからだ。たまたま隣のブースということもあって、久しぶりにカタログ見てから購入。
面白そうな題材であっても、中身がスカタンということは時々ある。本作は題材も中身も伴っていた。
ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世を中心に、その周囲の人々の視点からも彼を描いている。各話、長いこともなく、無駄な描写もないため読みやすい。骨太を求めている人には物足りないかもしれないが、このへんの知識があまりない私には十分であった。

三部構成で一部と二部の冒頭には状況が簡単に書かれている。
一部は主にヴィルヘルム二世の人柄、なぜノルウェーに魅せられているのか。
二部には彼の欠点もよく描かれている。また、戦争が迫っている独特の緊張感が伝わってきて短い中にも悲壮感に溢れていた。

あとがきにはヴィルヘルム二世たちの人生はドラマチックに続くとあるので、是非とも続編を書いて欲しいと思った一冊。

第7回Text-Revolutions 報告

眠気で白目をむきなが書いている。
夏のテキレボは着替えが必要だ。
今回、コスプレができるようになったからというわけではない。什器の搬入、荷下ろしで、汗だくになるからだ。搬入のエレベータは蒸し釜状態で、中に入る者に容赦しない。シャツがびっちょびちょになって、絞れるほどになっていた。
大坂文庫のディスプレイアイテムも多々破損した回でもあり、新規導入の釣り銭ケースは活躍したものの、敷物を忘れた。敷物は妻に借りた。けっこう良い図柄だなと思った。
ぼちぼちと売りつつ、思わぬ人との遭遇があったり、終盤に森くんとカレー王が来たりと、いつもの展開もあった。途中、完全体となったクロフネ三世を連れて練り歩きもした。クロフネ三世は次に会う時、究極完全体になっているであろう。
出店者企画のクジにも参加し、レターセットも手に入れた。声をかけられなかったら、そのまま忘れていた。
今回は真っ直ぐに帰阪した。
エレベーターまで皆が見送ってくれた。相乗りした人が茶目っ気もかます一幕もあって、力強く浅草を後にできた。
帰りの新幹線で反省点や修繕する物をリストアップしていく。やることがたくさん増えた。名古屋の手前で車窓から花火が見える。
音こそ聞こえなかったが、終盤なのか続けて上がっていた。
この花火こそが遠征一番のご褒美であろう。花火は駅に近づくまでずっと見えた。
浅草で大人の文化祭が終わった。

羨ましく思ったこと

たまたま相談されたことと、ゲラとして届いた某業界紙を読んだ、この二件に思ったことである。
「この力量で飯が食えていいなぁ」と羨ましく思った。
相談されたことは「この文章が何かいまいち」ときたので、読みにくい部分や繰り返しになっているところを直して相談者に渡した。明るいインタビュー記事であるのに、暗い部分ばかりが強調されていた。もう一回直そうかなと思っていたが、相談者は一回の直しで満足したという。私が直さなければ、あれがそのまま記事になっていたのかと思うと、仕事としての「ライターとは?」を考えさせられた。
もう一件はベテランが書いたもので、ゲラとしても酷いものであった。文章の最後に「。」すらなかった。それで飯が食えているのである。
私は未だ小遣い稼ぎしか出来ていない。
正社員としてモノを書いて飯を食っている人のスキルは当然、ピンからキリまであると思っていたが、これほどとは思わなかった。「ドン」と名刺を渡されても、「へぇ」という反応になるぐらい、考えを改めた。

PCの怪

メインPCの調子が悪い。新しい物を本格的に考えなくてはいけないレベルになってきた。書いている時に変換でクソ重くなる。何もしていない写真をいきなり表示する。
いや、本当は今、新しい物を買いたいなと思ったのだ。
さっき、このブログには違うネタを書くはずだった。その途中でPCが急に重くなり、ある写真を表示した。それは依頼されている本の表紙に使うものだ。風呂の中でどう料理しようか考えていたものだ。しかし、気が重くなって止めた。「明日やろう」と先送りしたのだ。それがドンと出てきて面食らった。この作業をやれということか。何も思いついてやしないのに。私は写真をそっと閉じ、ブログを書いている。
この後はその写真を開いて作業をするつもりだ。