翠嶺クラフティング

個人作家、上住断靱の活動記録

合法ニート

 退院してから一週間が経った。
 ずっと続いていた微熱もおさまり、咳き込むことも減った気がする。懸念しているのは息切れの後遺症で、これだけはいつ治るか分からず、取りあえず薬を追加して様子を見るということになった。順調に回復している。
 ただ合計で三週間近く安静にしたこともあって、肉体の衰えも実感している。お腹の肉も減ったが、筋肉も減ってしまった。少し歩くだけでも大ダメージになるから、食事のバランスと息切れが酷くならない程度の運動もしなければならない。
 職場復帰はまだ少し先の見込みで、向こうからはほぼ万全の状態で戻ってきて欲しいという意思を感じる。しかし職場体制が変わっておらず、戻ったら地獄が見えているだけに優しいのか優しくないのかよく分からない。
 精神を病む以外の大量有休消化は想像していなかっただけに、変な気持ちだ。また分かりやすく復帰できるものもでもない。予期せぬ合法ニートになった。
 あのまま職場で使い潰されることを考えたら、大変な思いをして二度と味わいたくないものの、この休みは自分にとって良かったのではないかと思ったりもする。
 生活習慣や身の回りのモノの一新、やりたいことに対する行動についても一通り考え直すきっかけにもなった。
 それでも迷惑かけるところにはかけてしまったから、めでたしめでたしとも言えない。自分自身を粗末に扱っていたという反省もあった。
 嘆いても、悔やんでも、感謝しまくりだけでも違う気がして、お世話になったところには御礼しつつ、そのお陰でプラスにできましたぐらいの報告はできるようにしいていく。