翠嶺クラフティング

個人作家、上住断靱の活動記録

バイバイ古い椅子

 新しい椅子の快適さに酔いしれながら、廃品のシールを貼られ、捨てられるのを待っていた古い椅子。予約が取れる日が離れていたため、大きなゴミと暫く一緒に過ごしたのだ。
 私の作業場は2DKのDK部分にあるので、古い椅子は四畳半の寝室に押し込んでいた。入口はやつで埋まった。
 中々に邪魔であった。
 起床時に誤って蹴ってしまったら隣室まで響いてしまう。出入りは慎重にせざるをえなくなり、面倒な一週間だった。
 それを昨日の夜、出してきた。
 多少ボロボロになっていたけれども、まだまだ使えたとは思う。西成に置いていたら誰かが持っていったであろう。
 所定の場所に出し、振り返る。
 付き合いとしてはそう長くはない椅子であったが、なんとなく哀愁を漂わせていた。
 帰宅してゴミ捨て場をチラリと見ると無事に回収されたようであった。
 実家を出てから初めての廃品ミッションは滞りなくコンプリートできた。
 何となく、寂しい気持ちになったけれども、ろくに座りもせず通販で買って失敗した椅子である。なんだろう。それでもそんな気持ちになる。春だからか。

新しい椅子

 結婚した時に買った椅子が革の部分がバリバリにはげて、黒くて小さいゴミを大量に生み出すようになった。そもそもを座って確かめずに通販で買ったために座り心地がそれほど良くなかった。
 友人と飲みに行った際、まだ早い時間だったもので、ビッグカメラで椅子を試してまわった。丁度、しっくりくるものがあって、
「次に買うものはこれにしよう」
 と思った。中々のお値段で、もう少し先かなとも考えていた。
 しかし、環境を変えて、諸々にもっと打ち込むことを決めた今回、集中するためにその椅子を買うことにした。値段は今まで買ったものの中では真ん中ぐらいだが、経験の積み重ねという功もあって、自分にぴったりだった。
 古い椅子は破棄する。なんだかんだで大阪に出てきて初めて粗大ゴミを出す。
 小さなことを勉強しつつ、粗大ゴミを出すには日数がかかると知った。先に新しい椅子がきてしまった。箱が思ったよりも大きかったので、昨日組み立て、使用している。
 座り心地は素晴らしい。
 一気に環境が良くなったことを感じている。大満足。
 四畳半の私の部屋に古い椅子が陣取ることを除けば。
 お世話になった椅子だが、今はうらめしい。指定日までもう少し一緒に寝なければならない。

初めてのpaypay

 先日、知人のセミナーに参加した。参加費用をpaypayで支払ってくれとのことで、初めて登録した。コンビニATMでチャージしたのだが、コンビニへ行くまでに数日を要した。出不精を極めている。
 さて、知人が思ったより喋ってきっちり時間通り終わったことに驚いたのも束の間、私の財布に現金が1,500円しか残っていなかった。
 知人のセミナー参加費が高かったわけではない。
 私が
「他でも使うかも」
 と手元に残る現金を計算せずに10,000円ぶちこんだのが原因である。
 pasmoにもいくらか入っているが、手持ちの現金は温存しておきたい。
 一番困るのは毎日の昼食代である。
「馴染みのお店はpaypay決済あったよな……」
 そして今日、ドキドキpaypay決済初挑戦をした。
 その決済中に店長登場。
 顔を見られて嬉しかったけれども、paypayデビューを見られて少し恥ずかしかったのはここだけの話である。しかも一番安いものを頼んでいた。食材が品切れだったせいもあるが……。
 明日は牛肉入っているといいな。

ありがたい休み

 天皇誕生日に感謝している。いいタイミングでお生まれになってくださり、ありがとうございます。
 特に今年はワンオペで全てをもっていかれた身体と心を休めるイイ水曜日となった。あの状態で二か月過ごした夏場はやはり異常だったと思う。今回は二日間でボロボロになった。流石に堪える精神も弱っていた。
 ただ疲れていても、面白いことはやると元気が出るようで、昨晩は2時近くまで収録と今後の話をしていた。
「できたらいいね」
 の企画倒れにならなかったことは、参加してくれた人のお陰とお互いに尻を叩き合った成果だと思っている。人間一人だと諦めやすいものだ。
 最後にまた二週間ほど更新が止まったことを反省しておく。

最近空く

 もう何でも書いて記録しておこうぜと思いながら、最近ブログの更新が二週間空いたりしている。習慣づけが下手くそだなぁ自分。と思いながら、小さい目標を少しずつ達成している。まだやることはたくさんあるけれど。
 先週は「あと5年もすればほとんど定年退職しているじゃないか」ということで下剋上を計画するも、いいように使われて先に死ぬ可能性もなくはないので、取りやめた。軸がぶれていたのだ。我ながら恰好悪い時間であった。
 焦っても失敗するし、縮こまっていても前には進まない。
 令和の虎動画見ながら、「自分の仕事も練り上げないとなぁ」と反省中である。
 結局は動いてなんぼの世の中だ。
 一度死にかけた人生だから、怖いことはないかというとそうでもない。
 ただ、怖いことは減った。
「今年は動くよ」
 と言っただけに、目に見える成果は出していく。

流石に寒い

 例年より寒い、気がする。年をとっただけかもしれないが、寒村育ちだけに大阪の冬は暖房なしでも過ごせるほどだった。太ったこともあって寒さに強いほうである。
 しかし、今年は無理だった。
 朝は暖房をつけていても、中々寝所から出られないほどだ。
 トイレに行けば息が「ひゅっ」となるほど凍える。
 北国の寒さに比べればかわいいものだが、寒さは身にしみる。そんな中で流行る感染症のお陰でまた色々と駆り出される始末で、夏より状況はマシであるものの、あのときの色々が思い出されて嫌気がさした。
 健康診断を無事に乗り越え、ちょっとしたものを買い換えたりしていたらブログの更新が二週間近く止まっていた。
 特別忙しかったわけではないが、なんかちょこちょことした事が続いただけ。
 先週は父がオミクロン株の陽性が出て、保健所から連絡が無い云々と心配していたが、三日ほどで「熱が下がった」ときた。パブロン飲んで熱が下がったというから、風邪薬が全く効かなかった過去の株が懐かしい。もちろん、どんな病気でもそうであるように、重症化するリスクはゼロではなく、注意は必要である。
 あまり政治の話はしないようにしているけれど、余談ながら「新しい資本主義(ぼくのかんがえたさいきょうのしほんしゅぎ)」は社会主義敵なものだろうなと思っていたら、それ以上に酷くて夏の参院選までに終わって欲しい政権だなと感じている。
 ただ、ネットから離れれば支持率は高いらしいから、夏まで続いて、また勝ってしまうのだろう。もうちょい野党も頑張って欲しい。維新以外も伸びて欲しい。政治の話でも寒い時代だ。

読書感想文『故買屋 いわくのあるものを扱うお店』犬尾春陽他

 今年はサボり気味だった感想も書いていこうと思う。一発目は昨年11月の文学フリマ東京で購入した犬尾春陽の本だ。
「あの犬尾さんがアンソロジーを?」というのが最初の感想である。私が売るなら、そのままのコピーで宣伝していたに違いない。
 人を集めて何かやる印象のない人であった。創作活動の上では。
 余談はさておき、本の内容はタイトルから察せられる通り、ホラー作品集である。小説だけではなくて、漫画もある。
 序文があり、どんな場所で話が展開していくのか分かりやすい。
 以降はそれぞれの作家陣が短編のホラー小説を書いている。私は日野日出志の『おどろんばあ』を思い出していた。序文からはそこまでドロ臭くはなく、店員が小ぎれいであるせいか、どちらかといえば綺麗で怪しいホラー作品群かなと思ったが、作家それぞれの癖が出て色々混ざった飽きの来ないアンソロジーとなっていた。
 もっと怖いものも書けそうな人たちだなと思った。まだブレーキがかかっているのかもしれない。振り切ると物語の深みが増すかもしれない。
 またホラーをやるのか、他のことをするのか、今後が楽しみな集団である。